【最近の不動産業界の状況】
■平成27年10月27日
全国の「その他の空き家」有望なものは13.5% / 国交省 |
国土交通省は26日、第42回社会資本整備審議会住宅宅地分科会を開いた。
今回の会合では住生活基本計画見直しに向け論点となる、空き家の現状、住宅セーフティネット、
子育て世帯や高齢者世帯の住居ニーズ等に係る調査結果が、国土交通省から発表された。
空き家に関する調査では「平成25年度住宅・土地統計調査」における空き家(820万戸)をより詳細
に分類。「持家ストックにおけるその他空き家」「貸家ストックにおける賃貸用の空き家」に分類し、
空き家総数と空き家率を弾いた。その結果、前者は320万戸・8.6%、後者は430万戸・18.4%。前者は
平成15年度の同調査と比べ戸数が110万戸、空き家率は2ポイント増加していたが、後者は戸数が60万戸
空き家率は1.1ポイント増加だった。
「その他空き家」について、耐震性、腐朽・破損、立地を踏まえ、利用者が有望なストック数を推計。
その他空き家数320万戸のうち、腐朽・破損がなく、多少手直しするだけで利活用できるものは、新旧
耐震あわせて、約103万戸。このうち、住まいを決定する利便性において重要なファクターとなる駅まで
の距離が1㎞以内の空き家は全国で約48万戸と推計された。その他空き家におけるシェアは、約13.5%
にとどまった。
これらの調査結果を受け委員から「今、空き家ビジネスが盛んだが、これらは活用を前提としたもの。
今後は取り壊しが必要な空き家を民間やNPO、自治体で適切に管理していく仕組みが必要だ」「危険
な空き家の除却費用全て税金で負担していくのは大変だ。所有者の自主的な除却を進めるためにも、除却
費用を保険料で賄う仕組みや住宅取得時にあらかじめ除却費用を徴収する住宅リサイクル法のような仕組
みがなるのでは」といった意見が寄せられた。
国土交通省
ホーム
|